"電磁波とは"

「電磁波」とは直交する電界と磁界の相互作用によって伝播する電気の波の総称で、この中には太陽や宇宙より飛来するもの、地球上の自然現象として発生するもの、人工的に作り出されて放送や通信に利用されているもの、副次的に発生するものなどがあり、その波長によって長波、超短波、マイクロ波、紫外線などに分類されています。
われわれが一般生活の上で最も親しみがあるのはラジオやテレビ、携帯電話などの放送や通信に使われる、いわゆる電波と呼ばれている部分ですが、このほかにも下表のようにおなじみのものがたくさんあり、これら全てが「電磁波」の仲間です。
波長が約4,000から7,000オングストロームの間の可視光と呼ばれる領域のいわゆる光だけは人間が直接感じることができますが、この可視光を代表とする太陽からの電磁波エネルギーは地球上のすべての生命を育み、あらゆるエネルギーの源となっています。

電磁波の利用は放送や通信にとどまらず、プラズマ励起やMRIなど医療や科学の最先端分野から木材の乾燥、樹脂や食品の加工など普段あまり目にすることはない産業用分野まで、幅広く行われています。

このように電磁波は私たちの社会生活には不可欠といえるほど密接な関係を持っていますが、密接であればあるほど

電磁波利用上の相互干渉、放送・通信への妨害
エレクトロニクス機器への干渉、異常動作誘起
生体とくに人体への影響、健康被害

など Electro Magnetic Compatibility(電磁両立性)の問題としてクローズアップされてきています。携帯電話・衛星通信や産業用など科学技術の発展に伴って拡大していく電磁波の利用も、周囲との共存・環境との共存をはかり、人類にとって真に有益なものとしていく為に人類の英知をもって（ちょっとおおげさ!?）最善の努力を積み重ねていかなければならないのは言うまでもありません。