工業目的の電磁波利用に関する法的制限(日本国内)

1) 10KHz以上の高周波電流を利用し、50W以上の高周波出力を使用する工業生産のために用いる装置の使用については所轄電気通信監理局長の許可が必要。
---- 電波法第百条、電波法施行規則第四五条
2)
工業用加熱設備から発射される基本波またはスプリアス発射による電界強度の許容値は100mの距離に於いて100μV/m以下であること。
---- 無線設備規則第六五条
3)
通信以外の高周波利用設備から発射される基本波またはスプリアス発射による電界強度の許容値の特例。
---- 無線設備規則第六五条,郵政省告示第二五七号
3)-1 最大許容値を定めない周波数帯
13.56 MHz±6.7KHz
27.12 MHz±162.72KHz
40.68 MHz±20.34KHz
2.45 GHz±50MHz
5.8 GHz±75MHz
22.125GHz±125MHz
3)-2 最大許容値の緩和
450KHz以下 ・・・・・ 100mの距離に於いて 1 mV/m
40.46MHz ±240KHz ・・・・・ 100mの距離に於いて 2.5 mV/m
(41.14MHz ±240KHz)

なお、一般的に電界強度は1μV/mを0dBとする対数で表示し、以下の例の計算式によ り算出されます。
  • 例) 2.5mV/mの場合 2.5mV=2500μV であるから
    電界強度(dB)=20Xlog2500=67.96 dB (μV/m)

これにより 100μV/m, 1mV/m はそれぞれ 40dB, 60dB となります。

上記 3-1 はISM周波数と呼ばれ「通信以外の高周波利用設備」に優先的に割当てられていて、 人体の断層写真でおなじみの MRI、ガンの温熱療法、電気メス、などの医療用設備、 サイクロトロンや直線加速器などの粒子加速器、プラズマ発生装置など理科学用設備があり、科学の最先端分野で活躍しています。


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