SPSプロセスで何ができるの?

   
SPSプロセスは、迅速焼結、粒界制御焼結、温度傾斜焼結などに特徴を有する「焼結技術」、異種・同種・傾斜・固体-固体材料の「接合技術」、 プラズマ溶射コーティング層の改質や表面硬化などの「表面処理技術」、ポリマーの固化成形、単結晶の育成、共晶体合成などの「合成技術」などの 4分野にわたり著しい効果を発揮します。
Example.1 自己発熱による急速昇温のため、従来の一般焼結法では固まりにくい材料も素材の特性を損なわずに固化でき、 緻密な結晶構造をもつうえに、ニヤネットシェープ成形で寸法精度の高い焼結体を得ることができます。
Example.2 高温では特性の損なわれやすいアモルファス材料や電子材料の焼結をはじめチタンやアルミニウムなどの高活性金属の焼結、 さらにはウイスカーやファイバーを含むジルコニア、アルミナなどのセラミックス複合材料(FRC)、超電導材、 金属系FRM材料、超硬合金、磁性材料等の焼結など、セラミックス・サーメットから金属まで幅広い材料合成に高い実績をあげています。
Example.3 21世紀の夢の新素材として注目を集めている傾斜機能材料(FGM:Functionally Graded Materials)や金属間化合物などの合成、 金属とガラスなど異種材料の合成、またエネルギー変換材料分野では、ペルチェ素子、ゼーベック素子熱電半導体のBiTiビスマス・テルル系、 SiGeシリコンゲルマニウム系、FeSi鉄・シリコン系、マンガン・シリコン系などの合成化に成功し、高い評価を得ています。
Example.4 ナノフェーズ材料の固化成形に最適です。例えば、難焼結材料といわれるAl-Si系アルミニウム合金でかつナノオーダーの微細組織構造を 有する超急冷凝固原料粉末を、ナノ構造のまま粉末状態から僅か数分間で相対密度ほぼ100%に固化成形。これをプリフォーム体として 高速鍛造により100倍速の超塑性を発現させ、所望の三次元形状部品(自動車・家電用)の大量生産が達成可能な見通しが出ています。
Example.5 ファインセラミックス材料をSpark Plasma Sintering (SPS:放電プラズマ焼結)プロセスの三次元ニヤネットシェープ成形技術により作製し、 後処理の研摩・研削工程なしでアブレッシブな砥粒が混入した流体用高耐摩耗性ノズル部品として実用に供しています。

SPSプロセスがカバーする材料系

セラミックス
アルミポリイミド FGMs
超硬FGMs
チタン多孔体
1.セラミックス
酸化物系・炭化物系・窒化物系・ホウ化物系・フッ化物系
2.ポリマー
ポリイミド・ナイロン・ポリエチレン
3.複合材料
繊維/粒子配合複合材料・傾斜機能材料・異種材料接合
4.金属
超硬合金・アモルファス・磁性材料・金属間化合物
その他
サーメット、金属間化合物

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